2025.09.20

地震が多い日本では、住宅の耐震性能が暮らしの安心を左右します。
中でも「耐震等級3」は、最高ランクの耐震性を示す指標として注目されていますが、最近では「耐震等級3相当」という言葉もよく見かけるようになりました。
「等級3と等級3相当の違いは何か?」「どちらを選ぶべきか?」と迷っている方もいるかもしれません。
そこでこのコラムでは、木造注文住宅で許容応力度計算による耐震等級3を標準仕様とする「アキュラホーム八潮垳店」が、「耐震等級3相当」の意味、メリット・デメリット、地震保険や住宅ローンとの関係まで、注文住宅を検討する方が知っておきたいポイントを詳しく解説します。
| コラムのポイント |
|---|
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設計自由度と耐震性の両立を叶えて、後悔しない家づくりを実現するためにぜひ最後までごらんください。
Contents

耐震等級とは、建物が地震にどれだけ耐えられるかを示す指標です。
「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に基づく住宅性能表示制度の一部で、建物の構造躯体の大地震による損傷の受けにくさを等級で表しています。
耐震等級は1~3まであり、数字が大きいほど耐震性能が高いことを意味します。建物の設計段階で壁量計算や構造計算を行い、壁量や接合部、基礎の強度などを評価した上で決定されます。

(出典)(一社)住宅性能評価・表示協会「新築住宅の性能表示制度かんたんガイド(令和4年11月7日版)」を加工し弊社で作成
| 等級 | 耐震性 |
|---|---|
| 耐震等級1 |
|
| 耐震等級2 |
|
| 耐震等級3 |
|
(参考)一般社団法人住宅性能評価・表示協会|住宅性能表示制度について|地震などに対する強さ(構造の安定)
耐震等級3は、関東大震災や阪神・淡路大震災クラスの地震にも耐えうる性能とされており、住宅の安全性を最大限に高めたい方にとって理想的な選択肢です。
さらに、耐震性能は建物の安全性だけでなく、後述する地震保険料や住宅ローンの金利優遇にも関係するため、家づくりにおいて非常に重要な要素です。
「耐震基準」とは、建築基準法で定められた最低限の耐震性能を指します。
これは、すべての建物が満たすべき基本的な条件であり、耐震等級1と同程度の性能です。
一方、「耐震等級」は、より詳細な構造計算や評価を通じて、建物の耐震性を段階的に示すものです。
耐震等級2や3は、建築基準法の耐震基準を超える性能を持つことを意味します。
近年では、能登半島地震(2024年)、北海道胆振東部地震(2018年)、熊本地震(2016年)など、短期間に震度7相当の地震が複数発生しています。
熊本地震では、耐震等級3の木造住宅がほとんど無被害だったという報告もあり、耐震基準を超えた性能の重要性が改めて注目されています。
(参考)国土交通省ホームページ|熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会 報告書について

「耐震等級3相当」とは、正式な認定は受けていないものの、施工会社独自の基準で等級3と同等の耐震性能を確保している住宅を指します。
この「相当」という表現は、実質的に耐震等級3の性能を持っていることを示す一方で、第三者による保証がないことを意味します。
後の章で詳しく解説しますが、耐震等級3相当の家は、イニシャルコスト面を重視する方にとってはメリットがある一方で、地震保険割引や住宅ローンの金利優遇など長期的に負担を抑える制度が利用できない点には注意が必要です。

耐震等級3相当で家を建てるメリットについて、詳しく解説します。
耐震等級3相当の住宅は、耐震等級3と同程度の、震度6強~7程度の地震でも倒壊を防ぎ、損傷を最小限に抑える高い耐震性が期待できます。
地震後も同じ家に住み続けられる可能性が高まり、家族の安全を守るだけでなく、修繕費用の負担を減らすことにもつながります。
耐震等級3の認定を取得するには、構造計算や第三者機関による審査が必要で、費用や工期が増加することがあります。
等級3相当であれば申請取得のための手間を省きつつ、高い耐震性を確保できるため、コストパフォーマンスに優れた選択肢となります。

耐震等級3相当で家を建てるデメリットと注意すべきポイントについて、詳しく解説します。
等級3相当は、施工会社独自の評価基準に基づく設計のため、信頼性や証明力に差が出る可能性があります。
耐震等級3の認定取得済み住宅は、品確法による住宅性能表示に基づく壁量計算または許容応力度計算を経て耐震性が保証されているため、安心感があります。
住宅性能評価機関から耐震等級3の認定を受けていなくても、上記の方法に基づいて等級3相当としているのであれば、強度に大きな差異はないと考えられます。
ただし、等級3の取得で後述する地震保険割引やフラット35の優遇金利などのメリットを受けたい場合は、認定取得を申請することをおすすめします。
耐震等級3の認定があると、地震保険料が最大50%割引されますが、等級3相当では10%にとどまります。
〈耐震等級による地震保険料の割引率〉
| 等級 | 地震保険料割引率 |
|---|---|
| 耐震等級1 | 10% |
| 耐震等級2 | 30% |
| 耐震等級3 | 50% |
※割引を受けるには品格法に基づく「住宅性能評価書」等の書類の提出が必要です。
地震保険の加入期間が長くなるほど保険料の割引による差額は大きくなります。
耐震等級3の認定取得費用をカットしたとしても、結果的に保険料というランニングコストが大きくなる可能性があります。
フラット35Sなどの金利優遇制度は、耐震等級2以上の認定が条件です。
耐震等級3相当で、等級2や3を証明するものがない場合は対象外になるため、住宅ローンの負担が増える可能性があります。
※「フラット35S」では、耐震等級3と2以上では以下のように金利引下げプランが利用できます。
(参考)住宅金融支援機構【フラット35】サイト|【フラット35】S商品ラインナップ
ただし、フラット35Sの金利引下げは、耐震等級だけでなく、一定の省エネルギー性、バリアフリー性、耐久性・可変性の要件を満たした場合にも適用されます。
耐震等級が2以下でもその他の基準をどれか1つ以上満たしていれば金利引下げを適用可能です。
第三者の評価によって耐震等級3と証明されている住宅は、買い手に安心感を与え、資産価値の面でも有利になることがあります。
将来的な売却を視野に入れるなら、認定取得を検討する価値があります。

A. 耐震等級3と耐震等級3相当では、施工会社の基準や具体的な仕様が異なるため、一概にどちらがどれだけ強いとは言えません。
同じ間取りの家でも耐震等級3の基準をクリアする方法は1つではなく、例えば、壁量や床倍率、梁の断面寸法などについて、基準をどれだけ超えてクリアしているのかで、同じ耐震等級3でも耐震性に違いは出ると考えられます。
また、間取りや建物の形状、地盤の状態といった要因によって、地震時に建物に加わる力や損傷の可能性は大きく変わります。
ただし、耐震等級3の認定取得は、1棟1棟個別に構造計算を実施し、第三者機関による検査を通じて耐震性が保証されている点で信頼性が高いと言えます。
A. 耐震等級3の認定を受けることで地震保険料が大幅に割引されるため、長く住み続けることで十分元が取れると考えられます。
埼玉県で2025年に注文住宅を新築した場合、耐震等級割引を適用した1年間の地震保険料は以下のようになります。
(参考)損害保険料率算出機構「地震保険基準料率」
上記を用いて、35年間、50年間で支払う地震保険料がどれくらいになるかをシミュレーションすると以下のようになります。
| 補償範囲 | 建物のみ(保険金額1,500万円) | 建物+家財(保険金額1,500万円+500万円) | ||
|---|---|---|---|---|
| 保険加入期間 | 35年間 | 50年間 | 35年間 | 50年間 |
| 耐震等級3 | 86万3,100円
(等級1より |
123万3,000円
(等級1より |
115万800円
(等級1より |
164万4,000円
(等級1より |
| 耐震等級2 | 129万4,650円
(等級1より |
184万9,500円
(等級1より |
172万6,200円
(等級1より |
246万6,000円
(等級1より |
| 耐震等級1 | 176万6,200円 | 246万6,000円 | 230万1,600円 | 328万8,000円 |
今回のシミュレーションでは、等級3で地震保険に加入すると、最大で耐震等級1よりも164万4,000円(建物+家財で50年間加入)地震保険料が少なくなりました。
首都直下地震のリスクが高い首都圏や南海トラフ巨大地震で被害が想定される四国周辺など、基準となる地震保険料の高い地域では、より耐震等級割引の恩恵が大きくなります。
A.フラット35S以外で、耐震等級3のみを条件とした優遇金利を実施している住宅ローンはほとんどありません。
ただし、耐震等級3の記載がある住宅性能評価書などを提出することで、金融機関からの信頼性が高まり、融資条件が有利になる可能性もあるため、資金計画の面でも取得のメリットは大きいと言えるでしょう。
また、一部の民間金融機関では、ZEH(環境に配慮した住宅)などの新築や取得で、変動金利型の住宅ローンでも金利優遇が受けられる場合があります。
優遇の有無や内容は金融機関ごとに異なるため、事前に必ず確認しましょう。
長期優良住宅の認定には、耐震等級2以上の性能が求められます。
耐震等級3相当の住宅でも、壁量計算または許容応力度計算による耐震等級2以上の性能があると認められれば、長期優良住宅の認定を受けることは可能です。
ただし、認定申請には住宅性能評価書などの公的書類が必要になるため、等級3相当のままでは申請が難しい場合があります。
また、2025年4月以降は長期優良住宅の壁量計算の基準が変更されているため、認定を目指す場合は早めの準備と設計段階での確認が重要になります。
〈関連コラム〉
長期優良住宅認定に必要な耐震等級の新基準とは|2025年4月以降の新たな壁量計算の方法も解説
耐震等級3の認定取得は、地震保険料の大幅な割引や住宅ローンの金利優遇など、長期的な経済的メリットが多くあります。
また、第三者機関による評価を受けることで、住宅の耐震性能が客観的に証明され、住まいの安心感や資産価値の向上にもつながります。
一方で、耐震等級3相当の住宅も、品確法による住宅性能表示に基づく壁量計算または許容応力度計算をしっかり行って設計・施工されていれば、実質的な耐震性能は高く、初期費用を抑えながらも耐震性を確保したい場合に1つの選択肢となります。
アキュラホーム八潮垳店では、「AQダイナミック構法」による完全自由設計で、家族構成やライフスタイルに合わせた間取りを実現しながら、許容応力度計算による耐震等級3の取得が可能です。
地震に強く、長く安心して暮らせる家を建てたい方は、ぜひ一度ご相談ください。
耐震等級の取得や構造計算の内容、資金計画に関する疑問にも丁寧にお答えいたします。
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