2026.08.20

2階リビングと吹き抜けを組み合わせた間取りは、3階建ての家づくりを検討している方からご相談の多いプランです。
敷地がコンパクトで周囲の建物との距離も近い都市部の住宅街などでは、2階リビングに加えて、上部を吹き抜けにした3階建てにすることで、リビングの明るさと3階の居住スペースのバランスを取りながら、家づくりを進めやすくなります。
そこでこのコラムでは、八潮市・草加市・足立区で木造3階建ての家づくりを多く手がける『アキュラホーム八潮垳店』が、2階リビングと吹き抜けを組み合わせた3階建ての家について、メリットとデメリット、後悔を防ぐ間取りのポイントを、実際の施工事例を交えて解説します。
| この記事を読んだら分かること |
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この記事の監修者|平谷 俊一
有限会社からあ / アキュラホーム八潮垳店 代表取締役
創業29年、埼玉県八潮市・草加市、東京都足立区を中心に地域に密着して注文住宅を手がけています。
「家を建てることは、夢をカタチにすること」をモットーに、お客さまの声に寄り添い、プロの視点から最適な家づくりをご提案します。
Contents

2階リビングは、リビングの日当たりとプライバシー対策の両方に配慮しやすい間取りです。
隣の家との距離が近い敷地では、1階に大きな窓を設けても光が届きにくくなります。
2階リビングにすると、より高い位置から光を取り込めて、道路を歩く人からも室内が見えにくくなるのがメリットです。
リビング(LDK)をどの階に配置するかで、明るさや生活動線、プライバシー性などが変わってきます。
| リビングの階 | リビングの明るさ | 生活動線 | プライバシー性 |
| 1階 | 隣家との距離が近いと採光が取りづらい | 玄関や庭とリビングの動線が短い | 道路からの視線が気になりやすい |
| 2階 | 隣家の屋根より上から光を取り込みやすい | 各部屋からリビングへの移動で階段の上り下りが増える | 道路からの視線が届きにくい |
| 3階 | 明るく眺望の良さを活かせる | 水回りと離れると家事の負担が増えやすい | 道路からの視線はほとんど届かない (周囲の建物からの視線には対策が必要) |
2階リビングにするメリットについてさらに詳しく解説します。
2階リビングは、1階リビングと比べてより高い位置からの光を取り込めるので、隣家が近い敷地条件でも明るい室内を実現しやすくなるのが大きなメリットです。
2階リビングの上部を勾配天井や吹き抜け(3階建て)にすることで、さらに採光性を高められます。
また、眺望の良い立地では、リビングを2階にすることで、窓からの景色を楽しみながらくつろげるスペースを作れます。
2階リビングは、道路を通る人や向かいの家の1階からの視線が届きにくい高さにあるため、周囲からの視線を気にせず過ごしやすいというメリットがあります。
1階のリビングでは、道路や隣家からの視線が気になり、昼間もカーテンを閉めたままになる住まいが少なくありません。
ただし、2階リビングにしたからといって、視線が完全に気にならなくなるわけではありません。
周囲に2〜3階建ての住宅が建ち並ぶエリアでは、周囲の建物からの視線への備えが必要になりますので、対策は後の章で解説します。
2階リビングは、屋根の形や階の高さを活かして天井を高く取れるため、開放的なLDKにしやすい間取りです。
2階建てで2階をリビングにすると最上階になるため、屋根の勾配に沿った勾配天井を選べます。

2~3階建ての住まいで2階リビングの開放感を出す方法は、吹き抜けを作らない案も含めて大きく4通りに分かれます。
| 吹き抜けの取り方 | 3階の居住スペースへの影響 | 光の届き方 | 開放感の出方 | 冷暖房の負担 | 選ばれる場面 |
| 吹き抜けリビング(リビングの上に取る) | 3階の居住スペースを一部使う | リビングの正面から広く入る | リビング全体に広がる | 空気の量が大きく増える | リビングの明るさと天井の高さを優先する場合 |
| 吹き抜け階段(リビング階段と一体で取る) | もともと床のない階段部分を活かせる | 階段上部の高い窓から各階へ落ちる | 上下階が縦につながる | 増加を抑えやすい | 3階の部屋数を優先する場合 |
| 両方を組み合わせる | リビングの上を控えめにし、階段でつなぐ | 2方向から光が入る | 横の広がりと縦のつながりが両立する | 中間 | 明るさと部屋数を両立させたい場合 |
| 吹き抜けを作らず天井を高くする | 3階の居住スペースを使わない | 高い位置の窓から入る | 天井の高さで開放感を出す | 増加は限られる | 最上階リビングにできる2階建て、階高を上げる3階建て |
リビングから直接2階や3階へ上がる階段を「リビング階段」と呼び、階段の上部を吹き抜けにした形を「吹き抜け階段」と呼びます。
階段部分にはもともと床がないため、居室の面積を使わずに縦のつながりと採光を得られる点が魅力です。
吹き抜け階段だけで採光が足りる敷地もありますし、リビングの上に吹き抜けを作った方が良い敷地もあります。
玄関ホールから階段を通して1階まで光が届く計画にすると、暗くなりやすい玄関まわりも明るくなりますので、階段の位置は早い段階で検討しておきましょう。
『アキュラホーム八潮垳店』が東京都足立区で施工した、プライバシーとLDKの明るさを1つの設計で両立させた、2階リビングのある木造3階建ての実例をご紹介します。

| 項目 | 内容 |
| 所在地 | 東京都足立区 |
| 敷地面積 | 145.20㎡(43.83坪) |
| 総工事床面積 | 208.67㎡(63.12坪) |
| 構造・規模 | 木造3階建て |
| 間取り | 3LDK |
| 主な仕様 | 2台分のビルトインガレージ、吹き抜け、吹き抜け階段 |
※総工事床面積は施工した床の合計を指し、建築基準法上の延べ床面積とは算入する範囲が異なります。

1階は主に2台分のビルトインガレージ、2階がリビング、3階が個室という間取りで、リビングの上部を吹き抜けとしています。

2階リビングに面したバルコニーの立ち上がりを高くすることで、周囲の建物からの視線が届きにくくなっています。
リビング上部が吹き抜けになっているので、バルコニーの壁が高くても3階部分の窓から十分採光が取れます。

リビング階段から3階の廊下に上がると、2階のリビングにいるご家族と顔を合わせて会話ができます。
3階の個室へ向かう途中で必ずリビングが見えるため、帰宅した家族と自然に言葉を交わせる動線です。
▶東京都足立区|2台分ビルトインガレージと吹き抜け階段のある木造3階建ての家

『アキュラホーム八潮垳店』では、敷地の間口や方位、隣の家との距離を確認した上で、吹き抜けの位置と広さまで含めた間取りをご提案しています。
土地の購入前でもご相談いただけますので、お気軽にお声がけください。

2階リビング×吹き抜けの間取りのデメリットは、住宅の性能と設備、間取りの工夫で対策できます。
はじめに、デメリットと対策を一覧表で分かりやすく紹介します。
| デメリット・注意点 | 具体的な後悔例 | 対策 |
| 周囲の建物からの視線 | 向かいや隣の3階建て・2階の窓から、リビングの中が見える |
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| 上下階の温度差・夏の暑さ | 暖まった空気が3階へ上がる、屋根に近い上部に熱がたまる |
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| 音やにおいが伝わる | 2階の話し声や料理のにおいが3階の個室へ届く |
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| 掃除の手間 | 高い位置の窓や照明に手が届かない |
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| 居住スペースが減る | 3階の部屋の広さや数に影響が出る |
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吹き抜け全般のメリット・デメリットや、寒さ・暑さ対策の考え方は、以下のコラムで詳しく解説しています。
2階リビングは、道路からの視線が届きにくい一方で、周囲の建物からの視線への備えが必要になります。
1階リビングなら、塀やフェンス、生垣、植栽など、地面に設置できる目隠しを数多く選べます。
2階リビングの窓は、地面に置いた目隠しでは届かない高さにあるため、別の工夫が必要です。
〈2階リビングのプライバシー対策例〉
2〜3階建ての住宅が建ち並ぶ都市部の住宅街では、向かいの家の2階や3階と目線の高さがそろいやすくなります。
都市部の住宅街で2階リビングを計画する際は、視線対策を必ず間取りに入れておきましょう。
2階リビングの吹き抜けは、空気が上下に移動しやすいため、断熱性能と空気の流れで温度差と暑さをやわらげる工夫が重要です。
暖かい空気は上へ移動するため、吹き抜けで2階と3階がつながっていると、冬は暖房で暖めた空気が3階側にたまりやすくなり、足元が暖まりにくいと感じる場面も出てきます。
夏は反対に、屋根からの熱を受けて3階と吹き抜けの上部に熱がこもりやすくなります。
〈2階リビング×吹き抜けのある家の温熱環境を整える工夫〉
2階リビングの上部を吹き抜けにすると、2階と3階がつながるため、テレビの音や話し声などが3階まで届きやすくなります。
3階個室のドアは閉めたときに隙間ができないタイプにする、防音性の高い壁材を使うなどの対策をすると音の伝わりを抑えられます。
また、3階の吹き抜けに隣接する場所はクローゼットや通路を挟むなど、できるだけ2階の音の影響が少ない配置を工夫するのもおすすめです。
吹き抜けの音が伝わりやすいという性質は、家族の気配が伝わるメリットと表裏の関係にあります。
受験生のいるご家庭では個室を吹き抜けから離す、小さなお子さまがいるご家庭では逆に気配が届く配置にするなど、ご家族のライフスタイルに配慮すると後悔を防げます。
LDKに仕切りがなくオープンな間取りの場合は、2階のキッチンで調理をする際に出るにおいも上階に上がりやすいので、コンロの配置やレンジフードの性能をしっかり検討しましょう。
2階リビングの吹き抜けは、高い位置に手が届きにくいため、お手入れの負担を抑える工夫をしておくのがおすすめです。
吹き抜けの上部に付けた照明の電球交換や、高窓のガラス拭きなどは、脚立では届かない高さになります。
対策として、電動昇降式の照明器具を選ぶと、床に立ったまま器具を下ろして交換できます。
高い位置の窓は長い柄のワイパーなどで拭けるほか、吹き抜けの窓の近くにキャットウォークのような足場を設けておくと掃除がしやすくなりますよ。

『アキュラホーム八潮垳店』では、2階リビングと吹き抜けを組み合わせた住まいを、それぞれのお客さまに合わせた最適な間取りでご提案します。
ZEH基準を上回る高断熱・高気密仕様で、吹き抜けのような大空間があっても1年中快適に過ごせる住まいを実現しています。

3階建てで吹き抜けのある家を検討する際に知っておきたい注意点を解説します。
3階建ての吹き抜けは、延べ床面積が一定の広さを超えると防火の扱いが変わる点に注意が必要です。
防火のために準耐火構造とした建物で3階以上の階に部屋がある場合には、火事のときに煙が階段や吹き抜けを通って上の階へ広がらないよう、吹き抜けや階段のまわりを壁や防火の扉で仕切るという規定があります。
一方で、階数が3以下で延べ床面積が200㎡以内の一戸建ての住宅は、規定の対象から外れます(建築基準法施行令第112条第11項)。
〈出典〉e-Gov法令検索「建築基準法施行令」(第112条第11項)
つまり延べ床面積が200㎡(約60坪)を超えると、建物の防火の仕様によっては、吹き抜けのまわりに壁や防火の扉が入るため、計画していた開放的な吹き抜けをそのまま作れなくなる場合があります。
ビルトインガレージや大きな収納を組み込むと、延べ床面積は思ったより増えやすくなります。
プランの方向性を決める前に、必ず設計担当者へご確認ください。
3階建てで大きな吹き抜けがある間取りは、壁の量が減る分、耐力壁の性能と構造計算(許容応力度計算)で耐震性を確保する必要があります。
※構造計算とは、地震や台風の風・雪・建物自体の重さなど、建物にかかる力に耐えられるかを数値で確かめる作業の総称で、木造3階建てでは構造計算が義務づけられています。
吹き抜けや大きな窓を取ると、地震の力を受け止める壁の量は減るため、その分を1枚あたりの強度が高い耐力壁で補います。
アキュラホームの注文住宅は、「構造計算(許容応力度計算)による耐震等級3が全棟標準仕様」です。天井までの高さが約5.6mある吹き抜けの大空間でも、木造で耐震等級3を確保できます。

敷地30坪(99.17㎡)、建ぺい率60%、容積率200%の土地に木造3階建てを建てる想定で、2階リビング×上部吹き抜けの間取りにするとどのような住まいになるのか、シミュレーションを紹介します。
| 階 | 主な用途 | 必要な面積の目安 | まだ使えるスペース |
| 1階 | ビルトインガレージ(1台分)、玄関・土間収納、浴室・洗面脱衣・ランドリー、階段 | 約12坪(約39㎡) | 約6坪(約20㎡) |
| 2階 | LDK(20帖前後)、パントリー、トイレ、階段 | 約14坪(約47㎡) | 約4坪(約13㎡) |
| 3階 | 個室3室(6帖・6帖・8帖)、クローゼット、階段ホール ※吹き抜け4.5帖分(約7㎡)を除く | 約14坪(約47㎡) | 約1.5坪(約5㎡) |
※壁や柱の厚みを含まない概算のため、用途地域・斜線制限・高度地区・敷地の形によって各階の形は変わります。実際のプランは敷地ごとに設計担当者が確認します。3階は吹き抜け4.5帖分(約2坪)が別に加わるため、「使う面積」と「まだ使えるスペース」の合計が他の階より小さくなります。
建ぺい率60%という条件から計算すると、1フロアの最大床面積は約18坪になります。
3階建てにすると床面積合計は最大約54坪(約178.5㎡)となります。
また、それぞれの階ごとに多少のゆとり(まだ使えるスペース)があるため、希望に応じて各部屋の広さを調整したり、収納などを増やしたりすることも可能です。
ただし、間口(道路に面した側の幅)や敷地の形でも実現できる間取りは変わるため、土地選びでは面積だけでなく形状や接道条件も重要なチェックポイントです。
上記の条件でビルトインガレージと玄関を道路に面して横に並べる間取りにするなら、目安として間口5.5m前後が必要になります。

2階リビングと吹き抜けを組み合わせる間取りに関するよくあるご質問にお答えします。
リビングの上に吹き抜けを取る場合は3階の床面積を一部使うため、吹き抜けの大きさによって部屋の広さや数に影響が出ます。
吹き抜けを作った上でどれくらいの部屋数を確保できるかは、敷地面積や建ぺい率、建物の形によって変わりますので、間取りの検討と同時にご確認ください。
リビング階段で吹き抜けを作る方法なら、3階の面積を減らさずにリビングに開放感を出せます。
吹き抜けには床がないため、床面積には算入されません。
ただし建物の評価は床面積だけで決まるわけではなく、仕様や設備によっても変わります。
吹き抜けと固定資産税の詳しい考え方は関連コラムで解説していますので、あわせてご確認ください。
ほぼ同じものを指します。
呼び分けるとすれば、リビングから直接上の階へ上がる階段がリビング階段、階段の上部を吹き抜けにした形が吹き抜け階段です。
階段の位置は、リビングだけでなく1階の明るさにもかかわります。
玄関ホールから階段を通して光が届く計画にすると、暗くなりやすい玄関まわりも明るくなります。
建ぺい率60%の土地であれば1フロアが約18坪となり、2階にLDK、3階に個室を配置しながら吹き抜けを取る計画も検討できます。
ただし取れる広さや部屋数は、間口の寸法や斜線制限、建物の形によって変わりますので、土地の契約前に間取りが成立するかをご確認ください。
2階リビングと吹き抜けを組み合わせた3階建ての間取りについて、メリットからデメリットの対策、施工事例まで幅広く解説しました。
隣の家が近い敷地では、上の階ほど窓から光を取り込みやすくなるため、2階リビングにすると明るさを確保しやすくなります。
上下階の温度差や掃除の手間、周囲の建物からの視線は、住宅の性能と設備、間取りの工夫で対策できます。
3階建てで大きな吹き抜けを取る場合は、延べ床面積による防火の扱いと構造計算を、設計の初期に確認しておきましょう。

『アキュラホーム八潮垳店』は、八潮市・草加市・東京都足立区を中心に、完全自由設計の注文住宅を手がけています。
専門スタッフがご検討中の敷地条件を確認した上で、都市部の限られた敷地でもご希望を実現できるプランをご提案いたします。土地探しの段階からお気軽にご相談ください。

この記事の監修者|平谷 俊一
有限会社からあ / アキュラホーム八潮垳店 代表取締役
創業29年、埼玉県八潮市・草加市、東京都足立区を中心に地域に密着して注文住宅を手がけています。
「家を建てることは、夢をカタチにすること」をモットーに、お客さまの声に寄り添い、プロの視点から最適な家づくりをご提案します。
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