住まいのコラム

2026.04.20

木造住宅の柱スパンは最大何mまで可能?910・1820・3640mmの違いと広い空間を実現する構法を解説

木造住宅の柱スパンは最大何mまで可能?910・1820・3640mmの違いと広い空間を実現する構法を解説

注文住宅を検討するとき、「リビングをもっと広くしたいのに、柱や壁が邪魔で思い通りの間取りにできない」という悩みを抱える方は少なくありません。

その悩みの根本にあるのが「柱スパン」という概念です。

このコラムでは、木造住宅における柱スパンの基礎知識から一般工法の限界、最大約30帖もの無柱大空間を木造で実現するアキュラホームの独自構法『AQダイナミック構法』の特徴をわかりやすく解説します。

コラムのポイント
  • 一般的な木造住宅の柱スパンは1820mm(1間)が標準で、3640mm(2間)を超えると耐震性・コストの両面で難易度が大きく上がります。
  • 大スパンと耐震等級3を木造で両立するには、構法レベルでの技術的な解決が必要になります。
  • アキュラホームの高耐震木造住宅構法「AQダイナミック構法」なら、約30帖の無柱大空間を、耐震等級3を維持したまま実現できます。

 

木造住宅における「柱スパン」の基礎知識

木造住宅における「柱スパン」の基礎知識

間取りの広さや開放感を左右する「柱スパン」とはどういう概念なのか、基本的な知識を解説します。

 

柱スパンの定義

「柱スパン」とは、隣り合う柱と柱の中心間距離(芯々距離)のことです。

スパンが大きければ大きいほど、柱のない広い空間が生まれます。

逆にスパンが小さいと、部屋のあちこちに柱が現れ、間取りの自由度が下がります。

 

なぜ柱スパンが住み心地に直結するのか

柱スパンは、間取りの広さ開放感将来のリフォームのしやすさに直接影響します。

たとえば大きな窓を設けたい、LDKを一体でつなげたい、ビルトインガレージを設けたいといった要望は、すべて柱スパンをどこまで広げられるかにかかっています。

家を建てる際に「間取りで妥協した」という声が多い背景には、柱スパンの制約が深くかかわっているのです。

 

一般的な木造軸組工法の柱スパン【910・1820mmが基本】

一般的な木造軸組工法の柱スパン【910・1820mmが基本】

在来工法(木造軸組工法)では910mm1820mmという2つの基準寸法が設計の土台になっています。

なぜこの数値が使われるのか、スパンと部材の関係とあわせて解説します。

 

910mm(3尺)モジュールとは

日本の在来木造住宅では、910mm(約3尺)を基本単位とする「尺モジュール」が長く使われてきました。

柱の間隔、壁の割り付け、窓の位置などがすべてこの910mmを基準に設計されます。

住宅建材や構造材のサイズも910mmに合わせて流通しているため、コストを抑えやすいという利点があります。

 

1820mm(6尺・1間)が標準スパンの理由

910mmを2つ組み合わせた1820mm(1間=約6尺)が、一般的な木造住宅の「標準スパン」です。

柱と柱の間に1間分の開口や壁を設けるのが、在来工法(木造軸組工法)の基本的な考え方です。

この寸法は構造的な安定性と経済性のバランスが取れており、長年にわたって日本の住宅建築を支えてきました。

 

柱スパンと柱の太さ・梁の関係(スパン表の読み方)

スパンが広くなるほど、水平荷重(地震・風)や鉛直荷重(床・屋根の重さ)に対応するために、柱の太さや梁のせい(縦方向の寸法)を大きくしなければなりません。

一般的には、柱スパンが1820mmを超え始めると、105mm角の標準柱では対応が難しくなり、120mm角150mm角、あるいは大断面集成材が必要になってきます。

梁についても、スパンが2倍になれば断面積はおおむね4倍以上必要になるとされており、コストと空間の兼ね合いが設計上の大きな課題となります。

 

標準以上の柱スパン(3640mmなど)を超えるとなぜ難しいのか

標準以上の柱スパン(3640mmなど)を超えるとなぜ難しいのか

木造住宅で標準スパンを超えようとすると、構造耐震コストの3つの面で一気に難易度が上がります。

一般的な木造軸組工法が抱える限界を具体的に見ていきましょう。

 

一般工法でスパンを広げると起きる問題

スパンを3640mmを超えて広げようとすると、主に3つの問題が生じます。

  • 梁のたわみ・振動…スパンが長くなると梁に大きな曲げ応力がかかります。梁のせいを高くすれば剛性は上がりますが、天井高を圧迫し、コストも増大します。
  • 耐震性の低下…柱を減らすことで耐力壁を配置できる箇所が限られ、耐震等級を確保するのが難しくなります。「広い空間」と「耐震性」はどちらかを取ればどちらかが犠牲になりやすいのが、一般的な木造工法の弱点です。
  • コストの急増…大断面の特注梁材や金物類が必要になり、材料費・施工費ともに大幅に上昇します。

 

3640mm(2間)を超えるケースの現実

柱スパン3640mm(2間)は、在来工法(木造軸組工法)では「大スパン」の部類に入ります。

LDKをある程度広く取ろうとすると、この3640mm前後のスパンが必要になることが多いですが、それ以上(たとえば5m・7m以上)となると、在来工法(木造軸組工法)の一般的な設計ではほぼ不可能の領域です。

LVL(単板積層材)や集成材、鋼材との混構造といった手段もありますが、材料コストの高騰や施工難度の上昇は避けられず、それでも耐震等級3を維持しながら5mを超えるスパンを確保するのは、多くのハウスメーカーにとって依然として高いハードルです。

実現しようとすると鉄骨や鉄筋コンクリートへの変更を検討せざるを得ず、「木造で家を建てたい」という希望がかなえられないケースも出てきます。

次章では、木造住宅で「広さと耐震性を両立する」という課題に応えたアキュラホーム独自の「AQダイナミック構法」について紹介します。

 

【アキュラホームの答え】AQダイナミック構法で約30帖の無柱空間を実現

【アキュラホームの答え】AQダイナミック構法で柱スパン約7.1m・約30帖の無柱空間を実現

純木造8階建てビルの開発で培った技術が、一戸建て住宅の大空間を可能にしました。

AQダイナミック構法の成り立ちと性能を詳しく紹介します。

 

AQダイナミック構法が生まれた背景

アキュラホームの「AQダイナミック構法」は、一戸建て住宅の設計だけから生まれたものではありません。

その技術的な原点は、日本初・純木造8階建てビルの開発にあります。

構造体に鉄骨やコンクリートを一切使わず、一般流通材だけで8階建てを実現するための研究開発の中で生まれた木造構造技術が、一戸建て向けの「AQダイナミック構法」にも応用されています。

 

約30帖の無柱空間とは

AQダイナミック構法のメリットは、約30帖の無柱空間を耐震等級3で実現できる※ことです。

帖を㎡に換算すると、30帖は約49.5㎡(1帖≒1.65㎡)に相当します。

30帖を正方形に近い部屋として考えた場合、7.1m×7.0m≒49.7㎡となり、柱スパンは最大約7.1mです(空間の形状はプランによって異なります)。

柱スパン7.1mは、一般的な在来工法の標準スパン1820mmの約4倍に相当します。

また、約5.6mの高天井も対応でき、縦にも広がりのあるダイナミックな空間を実現可能です。

※プラン・設計条件によって異なる場合がありますので、詳細はアキュラホーム八潮垳店へお問い合わせください。

 

「強さ」と「広さ」を両立できる理由

通常、柱や壁を減らすと建物の耐力が落ち、耐震性が下がります。

しかし、AQダイナミック構法では、独自開発の強い耐力壁を外周部に配置することで、少ない壁・柱で一般的な住宅(耐震等級1)の1.5倍の耐震性能を持つ耐震等級3を確保しています。

AQダイナミック構法の地震への強さを立証するため、アキュラホームでは過去5回にわたり、実際に発生した大地震や将来想定される大地震を条件に実物大耐震実験を実施しました。

2021年の実物大耐震実験では、「オリジナル耐力壁を使った大開口・大空間・大吹き抜けの耐震等級3」の建物で震度7クラスの地震波を10回与える実験を行い、大きな損傷もなく軽度の改修で住み続けられることが実証され、広い空間と耐震性の両立を実物で証明しています。

AQダイナミック構法の詳細はコチラ

 

AQダイナミック構法の特徴や、八潮市、草加市、足立区周辺での首都直下地震・南海トラフ巨大地震による揺れや液状化、富士山噴火などの災害リスクに備える家づくりのポイントは以下のコラムで詳しく解説していますので、あわせてごらんください。

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柱スパンを広げるメリットや間取り・暮らしの変化

柱スパンを広げるメリットや間取り・暮らしの変化

※画像はイメージです。

大スパンが実現すると、暮らしの場面でどんな変化が生まれるのか、LDK・ガレージ・将来のリフォームという3つのシーンで具体的にイメージしてみましょう。

 

20帖超のLDKが柱・壁なしで広がる

一般的な木造住宅でよくある悩みが「LDKに柱が出てしまう」「壁で視線が遮られる」という問題です。

AQダイナミック構法では、LDK空間に柱を出すことなく設計できるため、リビング・ダイニング・キッチンが視覚的にも空間的にも一体となった、本当の意味での開放感が生まれます。

 

ビルトインガレージとの相性が良い

ガレージを住宅内に取り込む「ビルトインガレージ(インナーガレージ)」は、大スパンが必要な代表的な用途の一つです。

車1台分なら最低でも幅3m・奥行き5m以上、2台並列なら幅6m前後が必要になります。

通常の木造では難しいサイズも、大スパンが可能なAQダイナミック構法なら実現の選択肢に入ります。

 

将来のリフォーム・間取り変更に対応できる

AQダイナミック構法では、主に外周部の強固な耐力壁で建物支えるため、室内の間仕切り壁の自由度が高く、住んだ後の間取り変更がしやすい点も魅力です。

お子さまが独立した後にLDKをさらに広くしたい、介護に対応した動線に変えたいといったライフステージの変化にも、リフォームで柔軟に対応できます。

 

木造で広い空間を検討するときのチェックポイント

木造で広い空間を検討するときのチェックポイント

「広い空間を実現できる」とうたうハウスメーカーを比較するとき、何を確認すればよいのか、見極めのポイントを紹介します。

 

構造計算(許容応力度計算)の有無を確認する

大スパン・大空間を実現するには、構造計算が不可欠です。

とくに「許容応力度計算」を行っているかどうかは重要な確認事項です。

壁量計算のみの設計では、スパンを広げたときの安全性を数値で保証できません。

アキュラホームでは許容応力度計算を標準で実施しており、耐震等級3を数値で担保したうえで大空間を設計しています。

※許容応力度計算…建物に加わる荷重や地震力などに対して、柱や梁、接合部などの構造部材がどれくらい耐えられるかを検証する計算方法

※壁量計算…地震力・風圧力に対して必要な壁量を算出して建物の強度を確保する、簡易的な構造計算の方法

 

耐震等級とスパンのトレードオフを理解する

大スパンをうたっていても、耐震等級が「等級1」や「等級なし」では本末転倒になりかねません。

広さと強さが両立しているかどうか、具体的な耐震等級実験データを基に確認することをおすすめします。

 

ハウスメーカー選びで確認すべき3つのポイント

  • ①柱スパンは最大何mmまで対応できるか
  • 耐震等級3を確保したうえで大空間は実現できるか
  • ③将来の間取り変更(リフォーム)はどの程度自由にできるか

 

ハウスメーカーでは上記のような点を聞いてみると、構法の強さと設計の自由度を比較しやすくなります。

 

まとめ

木造住宅の柱スパンは、一般的な在来工法では3640mm(2間)前後が現実的な上限です。

それ以上の大空間を求めると、耐震性・コスト・施工難度のいずれかで壁に当たるのが従来の常識でした。

アキュラホームの『AQダイナミック構法』なら、約30帖の無柱大空間を、耐震等級3を維持しながら木造で実現できます。

「木造にこだわりながら、広い空間も諦めたくない」という方は、ぜひアキュラホームにご相談ください。

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